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総評 |
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ヌルヌル値ランキング
2025/06/25
現在、以下のように仕様を変更します。
①
炭酸水素イオン( CO₃²-)をmmolに変換する際、17.008(炭酸換算当量)で割っていたのを、分子量である60.009で割ります。
これにより全体的にヌルヌル値は下がることになり、このままだと、しんとろの湯が4.288、いきいきランドぽんぽ館が7.613と炭酸イオンが豊富な源泉が大きく影響を受けることになります。
②
現在のヌルヌル値を求める際はメタケイ酸・メタホウ酸は温泉水に溶け込んだ『メタケイ酸イオン』と『メタホウ酸イオン』のみを算出していました。
しかし、この2種のイオンを記載している成分分析表は稀であり、高アルカリの場合は電離率により実際はイオンとなって含まれます。
例えば、『しんとろの湯』ではメタケイ酸が754mg含まれているのに対し、メタケイ酸イオンは非掲示となっていますが、実際はpH9.3の高アルカリということもあり、実際は一定量のメタケイ酸イオンが含まれていると推測されます。
→これを電離補正して追加します。
これを行うことで、しんとろの湯は「10.20011」、いきいきランドぽんぽ館は「7.70499」となり、実際の入浴感と比較的一致することになります。
また、全国1位であった「奥熊野温泉 女神の湯」は炭酸イオンの割合の減少+メタケイ酸などの少なさやpHの低さなどにより「9.81601」となり、全国1位ではなくなる見込みです。
但し、炭酸水素イオンによってヌルヌル感を保っていた幾つか施設は大きく数値を落とすことになり、一部の施設に関しては1未満になります。
この場合も考え、実際の入浴感でヌルヌルを感じた際は例え1未満であっても掲載します。
なお、本変更は現在も調整中ですので、
今後も使用変更になる可能性があります。
こちらの研究結果(皮膚のヌルヌル感に及ぼす温泉水の特性)のヌルヌルするかを求める数式を元に、
当会独自にメタケイ酸・メタホウ酸に電離補正を加え、「Ae/Ae_c」で導き出した数値が+1以上の場合、ヌルヌルする温泉水となり、この+の数値が大きいほど、強いヌルヌルを感じる泉質となる。
なお、ヌルヌルしない(マイナス)になった場合はマイナスの数値に関わらず、ヌルヌルしないという結果のみを表わす。但し、本表ではマイナスになった施設(ヌルヌルしない)は掲載しない。
但し、実際に入浴してヌルヌルを感じた場合は特別に記載する。
成分分析表を調査し、ヌルヌル値がプラスであった場合、随時追記する。
注意事項やランキング表の読み方・計算方法などはランキング表の下部に記載しています。
新版)電離補正・炭酸イオンmmol修正版
論文の計算式に加えて、非記載になっていたメタケイ酸イオン・メタホウ酸イオンを追加し、より明確に計算したもの。炭酸イオンもmmol計算方法を変更しているので、旧版と比べて全体的に数値が下がり、高アルカリ・高メタケイ酸の源泉はより評価されています。
旧版)電離補正なし・炭酸イオンmmol 17.008(当量質量)計算版
成分表にメタケイ酸イオンが掲載されていない場合でも考慮していません。
また、炭酸イオンはmmol 60.009ではなく、当量質量17.008で割っていたので炭酸イオンが豊富な施設は上位になっています。成分表だけで計算する、というならばこちらも間違っている訳ではありません。
🌿 温泉の「ヌルヌル度」はどう決まるの?
温泉に入ったときに感じる「ヌルヌル」「とろみ」「ツルツル」といった感触は、
温泉に含まれる特定の成分(主にアルカリ性イオン)と、それを打ち消す成分(カルシウムやマグネシウム)との
バランスによって科学的に決まります。
🧪 科学的な評価式:「ヌルヌル指数 = Ae ÷ Aec」
当サイトでは、温泉ごとの成分分析表をもとに、以下の式で「ヌルヌル度(とろみ感)」を数値化しています。
🔷 Ae(有効アルカリ成分)
ヌルヌル感を生むイオンは以下の成分の合計です。 この合計をAeとします。
Ae = OH⁻ + HS⁻ + CO₃²⁻ + HSiO₃⁻ + 0.10 × HCO₃⁻ + 0.18 × BO₂⁻
HSiO₃⁻(メタけい酸イオン)や BO₂⁻(メタホウ酸イオン)は、pHに応じた電離補正を行います。
🔷 Aec(必要なAeの最小値)
硬度成分(Ca²⁺、Mg²⁺)の量に応じて、ヌルヌルを感じるために必要なAeの最小値が以下で求まります:
Ke = (Ca²⁺ + Mg²⁺) ÷ (Ae + Ca²⁺ + Mg²⁺) Aec = 0.3 × (1 − Ke) ÷ (0.55 − 1.55 × Ke)
✅ 最終ヌルヌル指数
ヌルヌル指数 = Ae ÷ Aec
この実数値がランキング表に掲載されている数値となります。
🌈 ヌルヌル指数の目安(ランキング)
ヌルヌル指数 | 評価 | 肌触りの印象 |
---|---|---|
10以上 | Sランク | とろみの極み。全国屈指のヌルヌル。温泉の価値観が変わる。 |
5~10 | Aランク | しっかりとしたヌルヌル感 |
2~5 | Bランク | ヌルヌル感を感じる |
1~2 | Cランク | ヌルヌルというよりかはトロみ感がある |
1未満 | Dランク | さらっと、ヌルヌル感は少なめ |
成分の換算方法(技術解説)
📏 使用成分のモル質量(mg → mmol 換算用)
本ランキングに用いられる数値はmgではなく、mmolという単位となります。
mmolに変換するに辺り、以下のモル質量で計算を行っています。
※ヌルヌル値を求める際に必要な項目のみ記載
成分名 | 化学式 | モル質量 (g/mol) | 備考 |
---|---|---|---|
水酸化物イオン | OH⁻ | 17.007 | 中性以上でのみ存在 |
硫化水素イオン | HS⁻ | 33.07 | Na₂S由来 |
炭酸イオン | CO₃²⁻ | 60.009 | ※17.008は誤り |
炭酸水素イオン | HCO₃⁻ | 61.01684 | 0.10倍でAeに加算 |
メタけい酸水素イオン | HSiO₃⁻ | 92.08 | H₂SiO₃の電離産物 |
メタけい酸(未電離) | H₂SiO₃ | 78.10 | pHから電離率補正 |
メタホウ酸イオン | BO₂⁻ | 59.76 | 0.18倍でAeに加算 |
メタホウ酸(未電離) | HBO₂ | 61.83 | pHから電離率補正 |
ナトリウムイオン | Na⁺ | 22.99 | 参考(電荷バランス) |
カルシウムイオン | Ca²⁺ | 40.08 | Ae_c計算に使用 |
マグネシウムイオン | Mg²⁺ | 24.31 | Ae_c計算に使用 |
- HSiO₃⁻ の補正(pKa ≈ 9.6):
HSiO₃⁻ = H₂SiO₃ (mg) ÷ 78.10 × [1 ÷ (1 + 10^(9.6 − pH))]
- BO₂⁻ の補正(pKa ≈ 9.2):
BO₂⁻ = HBO₂ (mg) ÷ 61.83 × [1 ÷ (1 + 10^(9.2 − pH))]
【注意】
- 本ランキング・数値は当ちゃんねる(ブログ)独自の集計によるもので、必ずしも正しいものではありません。
- あくまで成分分析表を元に、科学的に検証した内容であるため、成分分析表が古いものであったり、気象条件が悪い中計測したもの。豪雪地帯で雪解け水が混じるような時期に計測したものなど、様々な条件下によって実際の成分量とは大きく異なる場合があります。
- 東北以外のヌルヌルで有名な温泉は『全国版』に掲載します。全国版切替え方法は『表の読み方』を参照してください。
- 本計算は研究結果の時点で約94%当てはまったが、逆に言えば6%当てはまらない場合もあります。
- 本データを引用・参考利用する場合は『東北名湯ちゃんねる(引用元:https://onsen-ch.com)』または『東北名湯ちゃんねる (https://www.youtube.com/@onsen-ch)』と引用元を必ず表記してください。(事前・事後連絡は任意)
特定企業などが利用する場合でどうしても引用元・参考元を表示したくない(出来ない)場合は、利用前に必ずお問い合わせの上で、許諾を得てから利用してください。 - ランキング上位でも、加水・循環ろ過の有無により、実際はヌルヌルを感じないことがあります。その場合は『評価』欄にて実際の入浴感を示します。評価に関しては、別途下部に解説を記載します。
- 本データは参考用であり、当ちゃんねる(ブログ)・管理人はデータの正確性に関して一切の責任を負いません。
表の見方
Googleスプレッドシートを参照しています。
そのため、読み込みに時間がかかる場合がありますがそのままお待ちください。
スマホ、PCどちらからも確認できますが、PCだと全ての項目が表示されるように調整しているのでPCからの確認がオススメです。スマホの場合は左右スライドに対応しています。
基本表示は『東北版』です。
表の最下部に『全国版』というタブもあり、全国の有名ヌルヌル温泉を独自に調査したものも反映させています。
なお、全国版の東北外の温泉は基本的には成分表のみ参照している為、『影響を与える項目』が正しくない場合があります。また、実際の入浴感も東北外の温泉は基本的に非評価(未調査)となります。
全国版で東北以外の温泉は赤文字にしています。
基本的に全国版・県外施設は『温泉郷の中で一番ヌルヌルしているとされている』施設、または源泉のみを評価してランキングに追加します。そのため、東北版のような同温泉郷でも異なる数値の場合は掲載、などは原則行いません。
ランキング内の『評価』について
『◎・◯・△・✕』の4段階で評価し、実際に入浴した際に『ヌルヌル値に対する評価』を示します。
投稿主の主観に基づくものなので、時期や時間帯によって大きく異なる可能性があります。
評価は以下の通り。
◯:数値通りのヌルヌル感がある。
△:数値に比べるとヌルヌル感が不足しているが、ヌルヌル感は残っている。
✕:ヌルヌル感は大幅に失われている。または殆ど感じない。
◎:数値以上のヌルヌルを感じる。
―:成分表のみで算出し、実際に入浴していない(未調査)の施設。評価対象外。
ランキング上位の『◯』は『ランキング上位の数値に相違ないヌルヌル感』であり、◎と比べて劣っている表現ではなく、あくまで『ヌルヌル値の実数値に対しての評価』です。
例として、ランキング上位の『いきいきランドぽんぽ館(10.33286)』は『琢ひで(-0.6差)』と比較してヌルヌル感は劣っていると感じるため、数値よりもヌルヌル感が足りない『△』評価となっていますが、しっかりとヌルヌル感は残っている。高ランクの△表記は実数値から若干劣っている、ぐらいの意味となります。
『✕』の『新山根温泉べっぴんの湯(7.06378)』は、ヌルヌル感が大きく失われている。
『✕』の場合は高ランクだろうが、低ランクだろうが、ヌルヌル感は期待出来ないと考えて貰って構いません。
(但し、高ランクの場合は若干残っているぐらい場合もあります)
『◎』の『山の神温泉 優香苑』はヌルヌル値は約『3.2』ですが、他の3前後の温泉と比較してもヌルヌルが強いと感じる為、実数値よりも上である『◎』表記としています。
但し、実数値よりも強いという意味合いであり、例えばヌルヌル値『10以上』の温泉に匹敵する、といった意味合いではありません。
また、大凡の目安として『しんとろの湯』のヌルヌル感・入浴感を頂点として基準としています。
情報提供について
本表をより充実させる為、ヌルヌルしている温泉の『成分分析表』を随時募集しています。
お問い合わせフォーム、または『info@onsen-ch.com』に、『数値がはっきり見える成分分析表』と『成分に影響を与える項目(加水などの有無)』の写真をお送りください。
写真は可能な限り、リサイズせず、オリジナルサイズのままお送りください。